【感想】戦場のフーガ
「戦場のフーガ」は、2021年7月29日にサイバーコネクトツーから発売されたシミュレーションRPGです。
ハードはSwitch、PlayStation4、PlayStation5、PCとマルチ展開。
発売前からビジュアルが話題をさらっていた本作ですが、ゲーム本編も趣向が凝らされた内容でとても面白かったです。
僕のプレイ中の所感を良い点悪い点分けて書き、感想とさせていただきたいと思っています。
ちなみに、プレイ日記を全15回に渡って書いておりますので、良かったらご覧ください。
良い点
不自由を自由に利用できるゲーム設計
「戦場のフーガ」は、不自由が詰まったゲームです。
ポピュラーなRPGと違って自由に冒険はできません。
レベル上げもできません。
サブクエストもプレイできません。
決められたルートを進む一本道ゲームなので、寄り道もできません。
通常バトルもボスバトルも、今の戦力で工夫して攻略する必要があります。
改造などの強化システムも、最初はどれを選べば良いのか分からず中途半端になります。
そのままボスに挑めば苦戦は必至。
最悪全滅しかけ仲間の命を使ってソウルキャノンを撃つ羽目になります。
しかし、「戦場のフーガ」の面白いところはその不自由をやり直せる点です。
全滅しても少し前からやり直しが可能で、強化システムの内容を吟味できます。
なぜ負けてしまったのか、何を強化すれば戦局が変えられるのかを考えて、それらを自由に組み立てられます。
犠牲無しに勝てなかったボスに勝てるようになる、というチュートリアルがあるのですが、とても上手いと思いました。
やり直せるのなら、多少無理をしてでも相手を攻略しようと意気込んで挑戦できます。
さらに強くなってニューゲームをしてゲーム全体を通してのやり直しも可能です。
思い通りのEDに辿り着かなかった場合は、希望のEDに行けるまで不自由をやりつくしましょう。
ちなみに、この繰り返せるシステムは「戦場のフーガ」のタイトルにもかかっています。
『フーガ』は同じ音色を少しずつ変えながら追いかけるように奏でる音楽技法です。
戦い方を変えながら同じルートを繰り返しプレイするこのゲームのシステムを見事に形容しています。
可愛すぎるビジュアル
「戦場のフーガ」の名が広まった一番の要因はその可愛すぎるビジュアルでしょう。
ケモノ耳を生やしただけではない完全な獣人の子供達が戦争に挑む絵は勇ましくもとても愛らしいものです。
だからこそ、この子たちを悲劇のEDに向かわせないぞと頑張れるわけですね。
各章の終わりにエンドカードが挟まるのもニクイです。
改めて勝たせたいと思わせる。
僕は特にジンが好きで、彼をよく編成に組み込んでいました。
能力自体も高く、活躍させられるのが嬉しかったですね。
悪い点
ゲームを中断すると再開時にかなり戻される
ゲームの中断はいつでもできるのですが、再開した時にかなり戻されます。
特にインターミッションは、途中までの行動はしていなかった状態になって、最初からやり直しです。
やり直しができるのが魅力のゲームですが、本来の目的でゲームを中断してもやり直しさせえられるのは、ちょっと嫌でした。
どちらでもない点
少し難易度が高い
やり直せるシステムがある関係上、戦闘の難易度は少し高いです。
戦略を立てずに力で押し切ろうとしても、それを許さないギミックが登場します。
RPGの戦略を考える人なら問題なくクリアできるレベルですが、慣れていないと難しいと思いがちです。
ただ、むしろその思いを抱いてもらって、やり直しをさせるのがこのゲームの狙いでもあるので、仕方なしです。
僕は何とかソウルキャノンを撃たずに1周クリアできましたので、ゲーム得意でない人もきっとクリアできると思います。
頑張りましょう。
最後に
今後の展開が楽しみなタイトル
「戦場のフーガ」の世界のお話は、このタイトルだけでは終わらず今後も続いていくようです。
真EDを見るとその片鱗を見る事もできます。
獣人を用いたビジュアル、やり直しをシステムに組み込んだゲーム設計。
これらがさらに向上したシリーズを今後見れるかと思うと、とても楽しみです。
また、1周にかかる時間もそれほど長くなく、また周回機能ややり込み要素のおかげで何回でも楽しめるタイトルです。
攻略情報が豊富ではないので、戦略を組み立てるのが苦手な方は躊躇するかもしれませんが、やり直せるシステムを存分に活かして楽しんで欲しいですね。
それでは、今回はここまで。