【感想】動物農場
(こういう景色好きです)
久しぶりに本を読みました。
ジョージ・オーウェル著 「動物農場」
動物たちは飲んだくれの農場主を追い出し理想的な共和国を築こうとするが……。全体主義やスターリン主義への痛烈な批判を寓話的に描いた作品
人間に支配され、自由を奪われた農場で生きる動物たちが人間へ革命を起こし、農場の支配者となる。
しかし頭のいい豚が徐々に動物たちを支配下に置いていき...。
というお話です。
結局、人間に支配されていても、動物に支配されていても、上に立つ者と下に立つ者の関係は変わらないという感じでした。
こういう権利や主義の問題は難しくて理解できないことが多いのですが、この本は長くも無く簡潔にまとめられているので理解しやすかったです。
最初は打倒人間で一致団結していたはずなのに、豚が台頭するようになってからは、再び支配体制になっていくさまは読んでいて他の動物が哀れでした。
お金のために食肉解体屋に売られた馬とか、可哀そうです...。
(これはちょっと違う馬さん)
しかし読者は哀れに思っていても、登場している動物たちは自分の事を哀れとは思っていないんですよね。
支配者である豚から言われたことは正しいと信じて疑わないし、従う。
こういうのが、概要にあるような全体主義はスターリン主義の実態なのでしょうか。
自分はこうなりたくないと思いますが、もうなってますよね。
自分の生活のために働いている、そしてそれは仕方のないものだと思っている。働くのが当たり前だと思っている。
周りと異なることを恐れて安泰を選んでいる自分はもうそういう主義に絡め取られているのかもしれません。
先にも書きましたが、こういったテーマの本は難しいものが多いですが今作は理解しやすい内容です。
翻訳も完結ですし、話自体も短くまとまっています。
普段こういった本を読まない方も、挑戦してみてはいかがでしょうか。
それでは、今回はここまで。
PS.それにしても豚の名前は直接的過ぎます