【感想】ゼノサーガ エピソードⅢ[ツァラトゥストラはかく語りき]
「ゼノサーガ エピソード1[力への意志]」、「ゼノサーガ エピソード2[善悪の彼岸]」とゼノサーガシリーズを続けてプレイしてきました。
そして三部作の最後の作品、「ゼノサーガ エピソード3[ツァラトゥストラはかく語りき]」を先日クリアしましたので感想を書きたいと思います。
2787文字。
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良い点
快適なプレイ
エピソードⅠ、エピソードⅡと操作性や育成・戦闘システムにどこかやりにくさがあったゼノサーガシリーズですが、エピソードⅢにきてそれらが洗練され本当にプレイしやすくなりました。
異様にノロノロしていたキャラの移動速度も速くなり、ロードも早く各操作のレスポンスも良いのでプレイしていてストレスがほとんどありません。
また、育成システムは前作と同じくスキルポイント性ですが、キャラごとに特性を出したり、はたまた極めれば何でもできるキャラを作れたりと育てていて楽しいです。
戦闘システムも前作までのブーストシステムもありながら、ブレイクシステムもできたため戦略の幅が広がりました。
ボス戦などで理不尽なダメージをくらうことも良くありますが、ゼノサーガシリーズでは当たり前のことなのであまり気になりません。対策をしっかりすれば問題なく戦えます。
キャラ戦闘とE.S戦闘が分かれていますが、どちらの戦闘でもキャラの育成につながるので戦闘が無駄にならないのも良いです。
E.S戦闘では10万超えのダメージが出せるので爽快感もあります。
遊びやすい、というのはどんなゲームでも大事なことです。
ビジュアルや内容に光るものがあっても、遊びにくいと一気にやる気をそがれてしまうのでそこがしっかりしているエピソードⅢは素晴らしいです。
洗練されたグラフィック
エピソードⅡで迷走していたグラフィックですが、エピソードⅢは本当に良くなりました。
リアル調のエピソードⅡからデフォルメ気味のエピソードⅢに近づき、可愛いキャラは可愛く、格好いいキャラは格好良くなりました。
加えて無機物のグラフィックも引き続き良いので全体的にクオリティが上がっています。
PS2のゲームの中でもトップクラスです。
このグラフィックに加えて上記のプレイのしやすさも健在なのが素晴らしい。
エピソードⅡで別人になっていたモモとKOS-MOSがとても可愛い、綺麗な顔になっていたのが個人的には一番感動しました。
KOS-MOSはこのエピソードで一番活躍するので、そのKOS-MOSが綺麗になっているのは嬉しかったです。
どちらでもない点
シナリオ
壮大な宇宙を舞台にしたシナリオは、エピソードⅠから積み上げてきた伏線をこのエピソードⅢで回収しようと努力しているのが良く分かります。
結果的に大まかな決着はつきますし、各キャラ達のやりたかった事もやり通します。
ただ、主人公であるはずのシオンが後半~ラストダンジョン手前まで全く喋らなくなり、Jr.がほとんど仕切っていたり、重要な設定を持っていたであろうキャラがあっさり退場したりと消化不良なところは結構ありました。
ここまで話を広げておきながら、大まかであれ話を収束させたのは素晴らしいのですがそういった細かいところが気にならなかったのかといわれるとNOと言わざるを得ません。
カナンとか、ドクトゥスとかもっと掘り下げてほしかったなぁと思います。
ただ、このゲームのシナリオは、観客である僕たちに制作者の主義主張を伝えるのが目的ではありません。
あくまでゲーム内の世界に住むキャラ達が自分の信念に従って行動した結果、出来上がったお話を僕たちが見ているに過ぎない。
それを見て、何を感じるのか、どういった感想を持つのかは観客次第ということです。
なので消化不良な箇所があっても、それは仕方がないとも言えます。
悪い点?
観客に説明しないことによる影響
上記シナリオの感想にも書きましたが、このゲーム内のキャラは自分の信念に従っているので、何か行動をしたとき、なぜそうしたのか・何がしたかったのか等の説明をすることはほとんどありません。
キャラが自分の行動を説明するというのはいかにも舞台的であり、本のように地の文もないゲームではむしろそれをする方が違和感があります。
しかし、このゲームは設定が複雑で専門用語も頻出し、ただでさえシナリオの流れを理解するのが大変な上に、キャラの行動原理まで分からないと見ていて頭がパンクしそうになります。
「なんでお前はそんなことをするんだ...」と何度思ったことか。
そのためのデータベースなのでしょうが、そこに書かれていることも曖昧な表現が多くはっきりと説明されていないものもあります。
結局は観客の受け取り方次第なのでしょうが、理解できないものや行動は怖いと言われているように、僕も良く分からない行動をとるキャラ達に恐怖することもありました。
シナリオに踊らされて行動するキャラがいるのも嫌いなのですが、キャラが「自分」を出しすぎるシナリオというのも難しいんだなと痛感しました。
ただ、これは悪いというわけではなく僕の理解がまだ追いついていないということで悪い点?としました。
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最後に
このエピソードⅢをもって、ゼノサーガシリーズは一通りプレイしたことになります。
ずっとプレイしたいと思っていたタイトルだったので、2021年の始まりにクリアしたシリーズにふさわしいと思います。
加えて、かなり楽しめました。
エピソード毎に良い悪いはありましたが、このエピソードⅢがダントツで面白かったのが感想に良い影響を与えていると思います。
お話はまだ続くような終わり方をしているので、是非とも続きが見たいですがもう見られないんですかね。
ゼノブレイドシリーズにゼノシリーズがシフトしてしまっているのでそんな気がします。
でも、もし続編が出たら絶対にプレイしたいと思います。
そう思うだけの魅力を感じました。
一通りプレイしたと書きましたが、実はゼノサーガシリーズはDS作品もあるんですよね。
エピソードⅠとⅡを合体させたエピソードⅠ・Ⅱという作品です。
エピソードⅢが出る前にシナリオを一旦まとめようという意図の元作成された作品らしく、視点がぶれぶれになっていたⅠ・Ⅱをシオンの視点にまとめているらしいです。
もし今後入手する機会があったら是非プレイしたいと思います。
システム等はともかく、シナリオがどこまでまとめられるのか気になります。
さて、PS2でやりたいと思っていたシリーズを一つ攻略したわけですが、次は何に挑戦しようか迷いますね。
女神転生シリーズが今盛り上がっているのでそこらへんに手を出そうかな。
リマスターが出ているのに、なぜかPS2版女神転生Ⅲマニアクスを買ったんですからね。
なぜか。
それでは、今回はここまで。