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【感想】Xenoblade DE 結局未来はあまり変えない物語

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先日「Xenoblade2」をクリアして、自分との合わない加減に気を落としていましたが
せっかくXenobladeシリーズに手を出したのだからと、購入していた「Xenoblade DE」をプレイしました。

 

50時間弱で本編クリア、10時間弱で追加ストーリークリアと無事すべてクリアできましたので感想を書き留めておきます。
ネタばれありです。

3224文字

 

...

結論から書くと、とても面白かったです。
広いフィールド、特徴的な戦闘システム・成長システム、素晴らしい音楽と発売当時に傑作だと盛り上がっていたのも頷ける要素がたくさんあります。


システムに関しては特徴的すぎるので、合う合わないはかなりあると思いますが最終的にやることは決まってくるので一回理解すればあとは繰り返しです。悪く言えば作業になります。


戦闘も、プレイヤブルキャラで技が決まっているので役割もはっきりしていますから、早い段階で慣れるでしょう。

 

最初、これ回復技持っているキャラ必須じゃん!と思っていましたが回復効果のあるジェムを複数付けたとたんにそんなことが無くなってとても嬉しくなりました。
色んなキャラが使えるって良いことですよね。
終盤はシュルク、ダンバン、フィオルンで旅していました。火力マシマシ編成ですね。

 

カジュアルモードがあるのも素晴らしいです。
このゲームは結構レベル重視のバランスで、ボスなんかはレベルを超えていないとかなり苦戦するのですが、カジュアルモードならそこにある程度融通が利いたのでクエストボスなんかで活用しました。
入手できる経験値は変わらないので、レベル上げにも最適ということでそこでもフル活用。
快適。

 

またHDリマスターに伴い、かなりグラフィックは磨きがかかっていて個人的に「Xenoblade2」よりも今作の方が好きです。
デフォルトのキャラの色合いが抑えられているので落ち着きがあります。


フィールドやモンスターも目に付くような粗さもなく、グラフィック主義!って方でなければ問題ないでしょう。

 

ただ、個人的に重視しているストーリーが手放しでは面白いと言えないものでした。

 

全体で見れば問題はありません。
幼馴染を殺された主人公が敵討ちに旅立つが、世界を回るうちにより大きな問題に気が付き、最初の目的を果たしながら仲間と力を合わせて世界をも救う大役を果たす。


この流れ自体は欠点もなく、王道に少しの意外性を加えた飽きさせない作りになっていると思います。

 

しかし、シナリオの都合で不自然な言動をするキャラがいたり、前と言っていることが食い違っていたりと首をかしげることもありました。

 

シュルクが未来を見ても周りに教えない展開がまず引っかかりました。


混乱させるからと隠した結果、ラインに何か見たら教えろと諭されます。
その後はちゃんと伝えるのですが、フィオルンwith機神兵が砦から落ちる未来を見ても周りに伝えません。そして結果的に仲間は離れ離れに...。
その後のシナリオ都合(離れ離れの仲間たちが気持ち新たに集まる)のためにそうなったのかなと邪推してしまいました。

 

未来を見てもそれを変えようと尽力しないのも同じです。
ハイエンターの皇が殺されてしまう未来を見て、皆に伝えてその場所まで行くのはいいのですがイベントが挟まると皆のんきに歩いています。


監獄島に着いても「見たことないモンスターがいるね」だったり「これがハイエンターの先祖の像かー」だったりといちいち足を止めます。


仲間の父親が殺されるかもしれないんだからもっと急いで?とイベントを見るたびに思っていました。
世界設定を自然に見せるために必要なイベントかもしれませんが、もっと別の機会があるでしょう。

 

一応、この不自然さは終盤で理由があったのだと明かされます。
正確には不自然さに対する理由というより、主人公の出自の真実ですが。

 

主人公は実はすでに死んでおり、その体はラスボスが復活するまでの器だった。
つまりラスボスが望んでいない未来改変は極力行われないように、知らず知らずのうちに調整されていたというわけでしたね。

 

この展開は個人的にかなり驚きましたし、好きです。
ただ、もっと匂わせがあったらなぁと不満もあります。


未来改変を積極的にしない段階でそれを感じさせる場面が無いので、実はこうだったんだよと言われてもストンと納得できなかったです。
良く見る夢の話も結構物語後半で出てきましたしね。

 

とはいっても、最初に書いたように全体で見ればとても面白い話です。
人気があるのも納得です。

 

ストーリーの不満を書いたついでに、キャラについても。
好きなキャラが多い一方であまり好きになれないキャラもいました。

 

ラインはその筆頭です。
これは彼自身というより、見せ方に問題があるように感じます。

 

主人公の親友であり、考えるより動くタイプ。
なので時折空回りで失敗もするが、それがムードメーカーの要因にもなる。
結構キャラとして好かれる性格でもあると思います。

 

しかしその性格が活かされている場面がちょっとずれています。
一番強く感じたのはメリアが墓所詣でをするところ。

 

メリアが危ないと未来を見たシュルクと共に皆でハイエンター墓所に来た時、アルヴィースが侵入者排除の仕掛けがあるから気を付けるようにと警告します。
しかし、ラインは設置されていた機械に不用意に触れ皆を地下へと落としてしまいます。

 

皆は機械に不用意に触れたことについて責めますが、ラインは反省するどころか俺のせいだって言いたいのかよと反論します。
結果、やれやれ仕方ないここからメリアを追いかけようとなるわけです。

 

ラインは考えなしに動いてしまうタイプかもしれませんが、こんな大事な場面(メリアに危機が迫っている)でそんなことはしないと思うんです。
明らかに、このまま進めばすぐにメリアの元に着いてしまうから遠回りさせる、というシナリオ側の都合を感じてしまいます。
そのためにラインが本当の考えなし&謝罪・反省のしない人、になってしまっています。

 

こういうことが何度かあるのでラインは最後まで好きには慣れませんでした。嫌いでもないですが。

 

逆にどんどん好きになったのはリキです。
シュルク一向に付いてきた理由も不純だし、メインストーリーにもあまり絡んでこないキャラなので最初は印象が薄かったです。

 

ですが、ダンバンに家族について諭したりメリアの兄の最期を見届けたりと、他キャラとの絡みで彼の人間性が発揮され最終的には好きになりました。
意外と周りと見ていて、パーティが落ち込んでいるときに明るい話題を振ってくれたりとリキ注目するようになってからはさらに彼の魅力に気が付く場面が多かったです。

 


思い当たることをいろいろ書きましたが、最終的には不満もあるが面白かった作品で落ち着くと思います。
Wiiで出たときにプレイできたり、初めての長編RPGがこれでしたという人にとっては思い出に強く残っているゲームでしょう。

 

Xenoblade」もそうですが、「ペルソナ4」がSteamで出たり「真・女神転生3」がSwitchで出たりと傑作RPGが最新機種で遊べるようになってきている最近のゲーム業界はかなりいい流れだと思います。


それによって同じシリーズの最新作が注目されたりと付加効果もありそうです。

 

個人的には2D時代の「ドラゴンクエスト」シリーズをXIみたいに作り直したものを遊
びたいなーと妄想しております。
PS5も控えていることですし、心の片隅で期待しておきましょう。

 

それでは、今回はこの辺で。

 


PS:「Xenoblade」の「Xenoblade」たる理由って、クラウスさんが共通して出てくることだったんですね。
僕は2からやったので初代にもクラウスさんが出てきたことに驚いたのですが、初代からやっている人からしたら2の展開は予想できたのかもしれませんね。
もし今後シリーズが続くとしても、もしかしたらオチが決まってしまっているのではないか?と邪推してしまいました。