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アレンジを考える

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変わることは怖いけど、凄いこと。

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アレンジって聞くと何を思い浮かべますか。

 

僕は真っ先に音楽のアレンジを考えるのですが、人によっては料理だったりコーディ
ネイトだったりと色々だと思います。

 

今回はこのアレンジについて少し思うところがあったので考えてみようと思います。

 

目次

 

 

アレンジとは

最初は言葉の意味から見ていきましょう。


日本語って普段使っていてもその本当の意味を知らないものです。

 

アレンジ(arrange)とは、英語で「整頓する」「配列する」「用意」「手配」といっ
た意味を持つ。日本では外来語として定着しており、主に以下の意味で用いられる。
音楽における編曲のこと。
上記に転じて、物事の一部を変化させるなどの手を加え、その物事を構成し直すこと。
この場合、厳密には異なるがリメイクと同じような意味を持つ事が多い。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B8


ということです。

 

英語と日本語ではの意味が変わってきているんですね。知らなかったです。

 

一番に音楽の編曲がきているあたり、やはりアレンジと言ったら音楽という考えが一
般的なんですかね。


ウィキペディアで一般を語れるのか分からないですが。

 

まぁ、つまりはアレンジとは「既に在るものを構成しなおすこと」ということですね。

 

逆に言えば、「既に在るもの」が無ければアレンジをすることはできないということ
です。

 

無いものを一から作ったらそれは創造でありアレンジではないです。

 

それでは、アレンジについて思うことをツラツラと書いていきます。


あ、ここで言うアレンジは「音楽の編曲」のことです。

 

 

アレンジ曲の扱い

僕はゲーム音楽が好きな人なので、サントラをいくつか持っています。

 

中には既存の曲をアレンジしたアレンジアルバムなんかもあります。

 

そういったアレンジ曲の感想なんかを調べていると感じることがあります。

 

アレンジ曲ってあまり人気ない。

 

そもそもアレンジアルバムを買う人が少ない。


つまりアレンジ曲を聞く人が少ないです。

 

さらにこのアレンジ最高!という声もあまり聞かない。

 

人の好みもありますから全てがそうだと断言はできませんが、僕はそう感じることが
多かったです。

 

ではどうしてアレンジ曲に人気が無いのかを考えてみました。

 

 

アレンジ曲の評価

アレンジ曲に人気の無い理由。
いくつか考えてみました。

 

①単純に好みじゃない
 最大の理由な気もしますが、一つ目の理由です。

 

 曲というのは人によって好みが大分分かれます。ジャンルの好みもあれば、その中
でさらに細分化される好みもあるでしょう。

 

 そして、アレンジ曲というのは時として元の曲からジャンルをガラッと変えてくる
ものもあります。

 

 これが好きなジャンルじゃなかったらそりゃあ好きにはならないですよね。

 

 インストゥルメンタルが好きなのに、アレンジしたらデスメタルボイス入りのボー
カル曲になった...、とかだったら好きになる理由が少なすぎです。

 

②原曲が大好き
 これもアレンジ曲が好かれない大きな理由でしょう。

 

 原曲が好きすぎて、アレンジされたものが受け入れられないというパターン。

 

 ゲーム音楽とかだと、特定の場面でかかる曲や戦闘でかかる曲など、流れてくる箇
所が限定されている曲もたくさんあります。

 

 その曲には流れていた場面のイメージが強く残っているのに、アレンジをされるこ
とでまったくイメージにそぐわなかったら好きにはなりませんよね。

 

③編曲者の癖が苦手
 これは少ない方の理由だと思いますが、編曲した方の癖が受け入れられなかったパ
ターン。

 

 エレクトロニックな編曲が得意だったり、ロックの編曲が得意な方が編曲したとき、
そのジャンルが得意ではない人はその曲を好きにはなれないでしょう。

 

 ①の理由と少し被ることになりますが、編曲者の癖という物はアレンジでは必ず出
てきます。

 

 少ないでしょうが避けては通れない理由だと思います。

 


いくつか挙げてみましたが、考えているうちに、もう一つ理由があるような気がして
きました。

 

少し精神的なお話ですが...。

 

 

変わってしまうことへの恐怖

上記で挙げた理由とは別の理由、それは「変わってしまうことへの恐怖」です。

 

僕も含めて人間というのは、今まで在ったものが変わってしまうことに強い恐怖を覚
えるといいます。

 

「恒常性維持」とも言い換えることができます。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%81%92%E5%B8%B8%E6%80%A7

 

恒常性というと体の物理的な不調(怪我とか病気)を元に戻そうとするという例が思い
浮かびますが、それは精神的な面でも同じです。

 

そしてアレンジ曲という「既に在るものを構成しなおした」ものへ単純に好きと思え
ない状態も同じような理由で発生しているとは考えられないでしょうか。

 

既に在った原曲が好きだったのに、変わってしまっている。
原曲のここの旋律が変わっている。
原曲とジャンルが違う。

 

そういった変わってしまったことへの恐怖がアレンジ曲への単純な評価を邪魔してい
るんじゃないかと。

 

...考えすぎですかね。

 

でも意外と無いと言い切れないものがあると思います。

 

アレンジ曲を聞くときって、どうしても頭の中には原曲の存在がありますから、原曲
主義者な状態にあると思うんです。

 

そしてアレンジへの恐怖を感じている状態。

 

それは単純な評価ができませんよね。

 

編曲者の方々がアレンジをするのは怖いと良くおっしゃっている気持ちが、少し分か
るような気がします。

 

視聴者がこんな気持ちを持っていると初めから分かっていながら編曲するのは勇気が
いりますよ。

 

 

アレンジの可能性

では、アレンジすることの意義とは?

 

こんな気持ちを編曲者も視聴者も感じるのであればアレンジなんかしなくても良い気
もします。

 

でも、僕はアレンジには可能性を感じる時もあるんです。

 

たとえばゲーム音楽のアレンジに良くある、ピアノコレクション。

 

原曲とは違う楽器、しかもひとつの楽器で演奏するというのはその曲の違った顔が見
られるチャンスです。


そして、僕はピアノが好きなので結構受け入れやすいアレンジの一つ。

 

音楽では人気の高いニーアシリーズにもピアノコレクションがありますが、これは凄
い当たりだと思いました。

 

元々悲壮感漂うメロディが多いサントラでしたので、ピアノがぴったり合いました。

 

そういった、原曲とは違う顔を見られるのがアレンジの可能性の一つではないでしょ
うか。

 

大神は、いくつかの違ったジャンルで曲をアレンジして、それをそれぞれのジャンル
でアルバムにするという凄いこともしています。

 

大神の曲は和楽器を多用していましたので、違う楽器を使うジャンルになるとコロッ
と表情が変わりますよね。

 

そして、アレンジアルバムで気に入った編曲者を見つけられるという機会をつくるこ
ともできます。

 

今まで聞こうとも思わなかったジャンルの編曲者のアレンジを聞いたら気に入って、
そのままファンになる、ということもありえます。


視野も広がりますし。

 

このようにアレンジにもさまざまな可能性があるんです。

 

 

最後に

最後に言いたいことは、アレンジアルバムをもっと聞いてほしいということ。

 

自分の視野を広げられて、曲の新しい可能性にも気づけて、編曲者をしることができ
るこの機会を逃さないでいただきたい。

 

もちろん精神面とかの話以前に好みもありますので、無理に聞け!といえませんが...

 

お時間がありましたら是非。

 

今回はアレンジの意味とそれにまつわるお話でした。

 

それでは今回はここまで。長々とお付き合いくださりありがとうございました。

 

 

参考

「ニーアピアノコレクション」

www.square-enix.co.jp

 

「大神 編曲集」

www.e-capcom.com