【感想】コーヒートーク
以前体験版の感想を書いた「コーヒートーク」。
本編もクリアすることが出来たので、感想を書きたいと思います。
ゲームの進行は①客が来店する→②飲み物を提供する→③話を聞くのサイクルで、プレイヤができることは客の希望する飲み物を考えるくらいで、ゲーム性はほとんどありません。
なので、いつもの良い点悪い点は挙げず、プレイした所感を書きたいと思います。
トピックは一つだけですが。
場所が繋ぐ人々
ゲームの舞台である喫茶店には、様々な悩みや思いを抱えた客がきます。
しかし、プレイヤであるマスターに出来ることは飲み物を提供し、話をすることだけです。
具体的な解決策を提案することもなく、積極的に問題に突っ込んでも行きません。
でも彼らはそんなマスターが居る喫茶店に癒され通い、そして同じように喫茶店に集まった様々な人と出会います。
悩みを抱えた人々は、喫茶店という場所を通じて出会い交流し、その交流の中でいつの間にか悩みへの答えを見つけていく。
このゲームの最大の魅力は、その様子を第三者視点で見られることでしょう。
悩みを抱えて苦しんで、どれだけ周りに助けを求めても、結局その悩みを解決できるのは自分だけなんです。
周りから解決のヒントを得られる事はありますが、最後に解決するのは自分。
このゲームでもそれが顕著に描写されています。
悩みを打ち明けた客に対して、偶々居合わせた別の客が意見を言い、悩んでいる客はその意見を自分の中で消化する。
そして、その結果をアウトプットするのです。
現代ならば、人が集まる場所はインターネット上というのもポピュラーでしょうが、やはり喫茶店のような、実際に顔を合わせることのできる場所というのが人と人の繋がりを密にしてくれると思います。
以前そのような内容の駄文記事を作成した身からすると、喫茶店を通じて繋がる人々を見て「そうだよなぁ」と思いました。
様々な年齢、様々な立場、様々な種族が集まる喫茶店での多種多様なやり取りは、プレイヤも暖かい飲み物を飲みながらじっくりと読むべきです。
最後に
喫茶店なので当然ですが、提供できる飲み物が膨大、かつとても美味しそうで新しい飲み物が出てくるたびに検索していました。
僕はお酒が得意では無いので、コーヒーや紅茶といった落ち着いて飲める飲み物が好きです。
なので、このゲームのコンセプトと好みが合致して余計楽しめたんだと思います。
シナリオに大きな転換があるわけでも、カタルシスが感じられるわけでも、ゲーム性があるわけでもありません。
客が喫茶店に来て飲み物を飲み、話をしていくだけのゲーム。
しかし、そこには確かに人と人のドラマがあり、物語があります。
それを覗き見ることのできるこのゲームは、今までに無かったコンセプトを成し遂げた、大きな意味のある作品でしょう。
開発担当であるTOGE Productionsは他にも様々なコンセプトを持ったゲームを多数リリースしているようです。
是非ともそれらもチェックしたいですね。
それでは、今回はここまで。
この後は撮ったスクショです。