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ねじれた家

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ミステリー作品を観賞するとき、推理をしながら鑑賞するだろうか 。
自分は全くしていない。そして、最後に真相が明かされるとき素直に驚いてしまうことが多い。

 

推理をしながら観賞し、最後に答え合わせの感覚で回答を聞く見方をする方は頭の言い方だなと思っている。

 

それはそれとして、アガサ・クリスティー原作の「ねじれた家」を 観賞してきた。
ミステリーの女王、クリスティーの名作の初映画化作品、とのことだ。

 

自分は推理を全くせずに観賞していたので、最後の展開はハラハラしながら見ることができた。
といっても、主人公の探偵も大して推理はしていなかったように感じるが。

 

そういった内容の是非は、実際に観賞するか他のサイト様にお任せして自分はこの作品で感じた、映画館で映画を見ることの価値について書きたい。

 

この作品は音がとても綺麗だった。


舞台が大富豪の洋館で、時代設定もあり古めかしい家具や調度品がでてくるのだが、それぞれが出す音がとても良かった。

 

大きな玄関扉を開ける音、閉める音、引き出しを操作する音、ページをめくる音、文字を書く音、靴が床をたたく音。

 

これらは静かな音だが、映画館という最高の音響環境で聞くことで大きな存在感があった。


そしてその分、ショットガンの発砲音、女の子の悲鳴、大音量のロックミュージック、車の爆発音がまさしく「うるさい」ものになり登場人物たちがうろ たえた反応を見せるのに共感できた。
(ロックミュージックへの批判の意味は一切ない)

 

BGMがあまり主張しなかったのも良かった。
唯一耳に残ったのは有名なクラシック音楽が流れたシーン。


登場人物たちが各々の心理状態をセリフ無で表現しており、美しいシーンだった。

 

きっと音フェチである自分は、音を大事にしている作品はとても好きだ。


内容に非を感じても、その音が聞けるだけで見た価値があると思える。

 

内容にも文句はなく、音も大事にしていたこの作品は、見ごたえのある作品であったことは間違いない。

 

以上、今回はここまで。

 

 

PS:この作品が本格ミステリー作品だとすると、「名探偵コナン 」は究極の大衆向けミステリーだと感じた。
とはいえ、初期の「コナン」のエピソードにはこの作品に似通った雰囲気もあったので、最初は違ったのだろうとも思う。
どちらにしても、「コナン」も「ねじれた家」も素晴らしい作品である。