フィンチ家の奇妙な屋敷でおきたこと
新しいゲーム体験だった。
ゲームのジャンルは数あれど、このゲームはこのジャンルだと大体はあてはめられる。
しかしこのゲームはそれが難しい。おそらくアドベンチャーゲームであろうが、それだけだと断言することもできない。
冒頭、主人公の女性の独白から始まり、ただただ自分の過去住んでいた屋敷内を探索するだけのこのゲーム。
しかし屋敷は奇妙な形をしており、探索は一筋縄ではいかない。
といっても難しいということはなく、奇妙な屋敷の仕掛けが非現実的すぎて驚かされるという意味だ。
本棚が動くのはもちろん、抜け穴仕掛け扉なんでもありである。
家具や家の壁に字幕が浮かび上がってきたり、主人公を動かして字幕を切り替えさせたりと見ていて飽きがこない表現も魅力だ。
そしてストーリー。
主人公の一族、フィンチ家で過去に起こった不思議としか言いようのない現象の数々を主人公が追体験するストーリーがこの作品の大きな特徴だろう。
現実なのか、虚構なのか、判断が付かない現象が多く、そして答えも語られない。
なので、なにか浮遊感を感じる地に足が付かない雰囲気のまま話は進んでいく。
少女が様々な生き物に変身しながら食欲を満たしていくストーリーは、興味深いと同時に寒気もした。
しかしこの感覚こそがこのゲームの狙いの一つであろうし、シナリオ重視のゲームが好きな身としては考える余地があって面白い。
フィンチ家は呪いをかけられていたのだろうか。
それとも不運が重なっただけなのだろうか。
主人公に想いを託された息子には、その想いに答えられる人生を歩んでほしい。
それでは、今回はここまで。
PS:PSPlusのフリープレイでプレイできた。フリー万歳。