【ゲーム感想】死印 PS4版
そのシルシを付けられた者は、夜明けに死ぬ。
都市伝説や怪談など...。
人から人へと話し伝えられている怖い話というものは、誰しも一つは聞いたことがあるのではないでしょうか。
そんな都市伝説を扱ったホラーアドベンチャーゲーム、「死印」をプレイしましたので、感想を書きたいと思います。
まず、プレイしたのはPS4版です。
元々PS Vitaで発売(2017/6/1)されていたのですが、この度PS4へ移植。さらにはSwicthへの移植も決定しており、かなり話題のゲームです。
あらすじ(公式サイトより)
東京都H市、この郊外都市に最近奇妙な噂話が広がっていた。
“シルシ”を持つ者は死ぬ──
突如体にまるで噛まれたような痣 “シルシ” が刻まれ、
原因不明の死を遂げるというものだ。事実この町では、人が謎の不審死を遂げる
怪奇事件が発生していた。
この事件は都市伝説的に、どこかで幽霊に遭遇したせいだ、
知らぬ間に呪いに祟られるようなことをした、
などと様々な憶測を元に広まっていった。記憶を失ったあなたは、“シルシ” を持つ者を保護するという洋館の前にいた。
何かに引き寄せられるように洋館の扉を開くと、そこで美しい人形に出会う。「ようこそ、九条館へ──」
続けて人形は語る。
「このままでは、あなたは死にます」
「ただ、助かる方法がない訳ではない」“死” へのカウントダウンはすでに始まっていた…
それでは項目順に追っていきましょう。
パッケージ
(表紙)
僕は「呪われた限定版」を買ったので、通常版とはパッケージが少し異なります。
PS4版で追加されたシナリオの怪異、「雨の赤ずきん」が表紙となっております。
このゲーム、全体を通して絵が綺麗なんですよね。
ホラーなのでグロいとか怖い絵もあるんですが、萌えに走らない綺麗な絵。
(背表紙)
こんな感じで結構厚みのある入れ物になっております。
中には「ゲームソフト」「設定資料集」「ボイスドラマ+効果音集」が入っています。
中身
(ゲームソフト)
ゲームソフトの表紙は怪異の一つ、「くちゃら花嫁」が飾っております。
怖いけど美しいイメージビジュアルです。ベールを取ったら...怖いですけどね。
(設定資料集)
限定版についてくる資料集です。
若干、どころか思い切りネタバレしているイラストとか文章があるのでプレイの前には見ないほうがいいです。僕は見ました。
(ボイスドラマ+効果音集)
こちらも限定版についてくるもの。
個人的にはBGMに期待していたのですが、ちゃんとしたBGMは1曲しかなく少し残念です。
ボイスドラマは本編より前のお話が収録されています。
ゲーム内容
良いところ悪いところを挙げていきます。
良いところ
①TRPG感
ホラーアドベンチャーといいましたが、プレイしていくうちにTRPGっぽいなぁと思うところがありました。
主人公たちは自分たちの命を救うために様々な怪異に立ち向かうのですが、その立ち向かい方が面白い。
まず怪異がいるとされる場所に行ってから、探索パートに入ります。
ここで、怪異の原因は何なのか、立ち向かうにはどうすればいいのか、それに必要な道具は、などの調査をするんです。
そこで頑張って調査した結果得た情報と道具を使って、怪異に立ち向かうんです。
一見何の役にも立ちそうにない食塩水やテニスボール、はたまた拳銃や神楽鈴まで...。
本当に様々なものを使って怪異に立ち向かいます。
ここにTRPG感を感じるんですよね。怪異と戦うときの戦闘パートはターン制コマンドになるし。
ちょっとリアル風で綺麗なイラストも相まって、ホラーTRPGを遊んでいる風に感じられました。
②怪異のデザイン
怪異は最後の戦闘パートでその姿を見ることができるのですが、どれも気持ち悪い!
だけどそれが良い。
これ大丈夫?と思うような気持ち悪さを感じるイラストは、ここ最近のホラーゲームでは味わえなかった恐怖でした。
2Dだからこそ表現できた恐怖でもありますね。
戦闘パートで敵が最接近してきたときに怖いながらも思わずそのイラストをまじまじと見てしまいました。
是非ゲーム内で見ていただきたいですが、検索すればすぐ出てきます。でも気持ち悪いですよ。お気を付けを。
③追加エピソード
ちょっとシナリオがある程度かなと思っていたらそんなことはなく、ちゃんとしたシナリオでした。
少しわかりにくい選択肢もありましたが、とても面白かったです。
本編エンディング後の話なので、登場人物たちのアフターも見られます。
悪いところ
①あんまり怖くない
これは正直人によって受け取り方は変わると思いますが、僕はそんなに怖いとは思わなかったです。このゲーム。
全体的に雰囲気が暗く、グロテスクだったり精神的にまいるような表現されてたりでプレイしていて疲れましたが、怖くはなかった。
何で怖くないのか考えてみると、「恐怖の正体を倒すことができる」というシステムが原因ではないかと思いました。
こんなこと言いだすと、ゲームシステムの根本を覆すことになりますが、敵を倒すことができるからこそ、「これから出てくる怖いものも倒すことができる」という考えの下プレイしてしまうんです。
なので、「どうしようもできない」とは思えなくなり、怖くなくなる。
じゃあ敵を倒せなければいいのかと言われれば、良いところで挙げたTRPG感が失われてしまいますし、難しいところですね...。
②プレイ時間は短い
これも人によって違うと思いますが、プレイ時間は短かったですね。
ひとしきりプレイして10時間程度。攻略解禁してトロフィーコンプまで14時間でした。
まぁアドベンチャーゲームかつホラーゲームなのでそんなに長くても困るのかもしれませんが、個人的にはもっと遊びたかったなぁと。
③ちょっと理不尽な選択肢
ゲームシステムとして、この選択肢に間違ったら死ぬ!という「Live or Die」があります。
たいていの選択は情報をこまめに集めておけばわかるのですが、時々そんなん分からんよというような選択が出てきて死んだりしました。
そこは度胸試しなところなのでしょうが、自分の意志とは関係のないゲームオーバーは少し嫌だなと。
まとめ
あんまり点数とかつけるの得意ではないのですが、良い感じのまとめが思いつかなかったので、点数をつけたいと思います。
70/100点
TRPG感を出してきたのは、個人的にすごく好印象だしビジュアルも好きなのですが、いかんせんホラーという面で考えるといまいち怖くなかったのでこんな感じに。
もうちょっと遊ばせてくれたら80点はあったと思います。
...やっぱり点数つけるの苦手だなぁ。
最後に
僕はすっかり勘違いしていたんですが...。
このゲーム、最初「ホラー+DRPG」だと思っていたんです。
だって、エクスペリエンスさんの作品なんだもの。そう思っちゃうよ。
しかし、この作品はホラーアドベンチャーです。
なので、プレイしたはじめは少し拍子抜けしてしまい評価は微妙でした。自分のせいなのに。
しかし、プレイしていくうちにこの作品の多くの魅力を見つけることができたので満足です。
また、資料集によると続編、というか同じ系統の後続作品を制作中とのこと。
楽しみにしていましょう。
それでは、今回はここまで。
長らくお付き合いくださりありがとうございます。
参考
「死印」公式サイト
トレイラー