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ホラーゲームとは何なのかを考えてみる

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怖いという感情の引き出し方。

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ホラーゲームは、好きですか。

 

僕は...物に寄ります。

 

ホラーゲームは今までたくさんリリースされてきました。

 

それぞれゲームとしての面白さの差があるとはいえ、同じホラーゲームです。

 

しかし、それぞれホラーというものを違う面から表現しています。

 

色んなホラーゲームをやってきて、僕が感じたそのホラーの表現、
またホラーゲームとは何なのかということを今回は考えたいと思います。

 

 

 

 

①ホラーの定義

 

そもそも、ホラーって何?というお話からです。

 

ホラーは英語です。綴りは「horror」となります。

 

意味としては「恐怖。戦慄(せんりつ)。」とのことです。

horror(ホラー)の意味 - goo国語辞書

 

 

恐怖。つまりホラーゲームとは「恐怖ゲーム」なんです。怖さを感じるゲーム。

 

恐怖というのは「典型的な情動のひとつで、有害な事態や危険な事態に対して有効に
対処することが難しいような場合に生じる」とのことです。

恐怖 - Wikipedia

 

 

ホラーゲームとは「自分では対処が難しい事象に対面し、恐怖を体験するゲーム」と
なります。

 

では「自分では対処が難しい事象」とは何か。

 

一つは超自然的現象があげられるでしょう。

 

ホラーに絡めるなら幽霊とか、ポルターガイストとか。

 

一つは天災があげられるでしょう。

 

地震雷台風津波といった、止めることも難しい事象。

 

一つは人間を挙げられるでしょう。しかも悪意を持った人間。

 

自分に害をなす人間に対処するというのは難しいことです。攻撃性も持っていたらな
おさらです。

 

このように、恐怖というものはたくさんの面があり、表現方法も多彩です。

 

それを体験させるホラーゲームというものもまた多彩になるのです。

 

というか、何で人間は恐怖をわざわざ体験したりさせたりするのでしょうか。

 

「怖いもの見たさ」という言葉から分かるように、人間は自分から恐怖に近づいてい
く傾向があります。

 

ただ、僕もその思いはありますが説明はできないです。

 

何故怖いものに近寄ってしまうのか。

 

カリギュラ効果」という言葉も生まれていますし、人間にとっては切っても切り離
せない感情なんでしょうね。

カリギュラ効果とは - はてなキーワード

 

 

それでは、ホラーゲームには多彩性があるとわかったところで、実際のホラーゲーム
を見てみましょう。

 


②ホラーゲームの紹介

 

いくつか僕が知っているホラーゲームをご紹介します。

 

(1)バイオハザード

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 言わずと知れた日本産ホラーゲームの金字塔。

 

 1996年にカプコンからPlayStationにて発売されています。

 

 製薬会社アンブレラによって引き起こされたバイオテロにプレイヤー操る主人公た
ちが立ち向かう、サバイバルホラーゲームです。

 

 実写やCGの映画になったこともあり、知名度は抜群の作品ではないでしょうか。

 

 このゲームの恐怖とはズバリ「怪物」です。

 

 ゾンビとか、異形のクリーチャーとか現実世界ではおそらく出会うことのないであ
ろうモノたち。

 

 自分とは違う見た目をしていて、しかも攻撃してくるそれらにプレイヤーは恐怖す
るのです。

 

 それに加えて、バイオハザードシリーズは「サバイバルホラー」です。

 

 少ない武器弾薬を駆使して、怪物どもを退けて生き残る。

 

 その「武器弾薬が少ない」「でも怪物が襲ってくる」という焦燥感が恐怖をより引
き立てます。

 

 さらに付け加えるなら、「どこから襲われるか分からない恐怖」もあります。

 

 バイオハザードはカメラ視点が固定されていてプレイヤーが好きにフィールドを見
渡すことができません。

 

 なので、曲がり角を曲がったらゾンビがいた!
 カメラが切り替わった瞬間に犬が飛び出してきた!といったことが起きます。

 

 それで驚くことはもちろん、「次はいつ出てくるんだろう」と身構える恐怖が生ま
れます。

 

 それらが合わさった結果、今までのホラーゲームとは違う体験をプレイヤーに提供
することができたのです。

 

 バイオハザードシリーズは、リリースされていくにつれてその恐怖の軸がぶれてい
ました。


 具体的には6まで。

 

 最新作7は、サバイバルホラーとしてのジャンルに戻り、恐怖の表現方法が初代に
だいぶ戻りましたね。

 

 外伝作品であるリベレーションズシリーズもサバイバルホラーになっています。

 

 リメイクも多数登場しておりますので、プレイしたことのない方は是非。

 


(2)「デッドスペース」

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 エレクトロニック・アーツが発売したTPS型のホラーゲーム。

 

 北米にて2008年にPlayStation3Xbox 360で発売されました。

 

 海外でしか発売されていないにもかかわらず、日本国内でも爆発的な人気となった
ゲーム。

 

 今作の恐怖も「怪物」といえましょう。

 

 「ネクロモーフ」という、なんだかよく分からない気持ち悪い見た目の怪物が主人
公に襲い掛かります。

 

 その怪物に追われる恐怖がメインでしょう。

 

 また、今作の開発陣は「バイオハザード4」のようなゲームを作りたいという思い
があったらしくサバイバルホラーの側面もあります。

 

 さらに今作のホラーに付け加えるなら「グロテスク」があります。

 

 ネクロモーフ然り、今作にはグロテスクな描写が多数あります。

 

 国内版が発売されなかったのもそこが原因の一つだと思いますが、結構えぐいです。

 

 グロテスクな描写というのは見るだけで嫌悪感を催しますので、そこが恐怖につな
がっている面もあるでしょう。

 

 僕もPS3でプレイしましたが、確かに怖かったです。

 

 焦燥感に常にさらされているので、プレイした後はいつもぐったりしていました。

 

 ゲームレビューサイトIGNの「ここ数年で最も怖いゲーム」で7位になったという栄
光にふさわしいゲームだと思います。

 

 

(3)かまいたちの夜

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 チュンソフトが1994年にスーパーファミコンで発売したサウンドノベルゲーム。

 

 ジャンルがホラーゲームではないのですが、殺人事件を扱っており、主人公たちが
常に死の危険にさらされている状況から、
 「自分では対処が難しい事象に対面」しているということで挙げさせていただきま
す。

 

 実際、プレイしてみると怖いです。

 

 今作の恐怖は「人間」

 

 殺人事件なので、人間が相手です。攻撃的で誰かも分からない犯人が怖い。

 

 加えて、舞台が隔離された山荘なので脱出する事もできない絶望感もあります。

 

 サウンドノベルかつ、表示される人物もシルエットのみなので想像力が掻き立てら
れます。

 

 自分で場面を想像して、自分で怖がる。


 端から見るとおかしな話ですが、それをさせるこのゲームの力はすごいです。

 

 それだけ文章が上手く、魅力があります。

 

 ただ、僕は完全にクリアしたことがありません。

 

 今作はシナリオ分岐のシステムがあり、プレイヤーの選択した結果シナリオが大き
く変わることになります。

 

 僕はやっている途中で怖すぎてプレイをやめてしまったので真相は知りません。

 途中でやめるくらいの怖さがありました。

 

 今だと移植作や、人物をシルエットではなく普通のキャラクターイメージを表示し
ているリメイクもあります。

 

 まだこの形式のゲームに触れたことが無い方も是非、プレイしてみてください。

 


(4)サイレントヒル

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 1999年にコナミからPlayStation向けで発売されたホラーゲーム。

 

 とある田舎町を舞台に、主人公たちが異形に立ち向かうゲームです。

 

 この作品も映画化されており、知名度はそこそこあると思います。

 

 今作の恐怖は「何だかよく分からないもの」

 

 何と言ったらいいんでしょうか、このシリーズはこれが怖い!という物があまりな
いように感じます。

 

 主人公は、サイレントヒルという町に迷い込むのですが、気が付いたら町は霧に包
まれ異形の怪物たちがうごめいている。

 

 じゃあ、怪物が恐怖の対象なのではとなるんですが、確かにそうです。

 

 そうなんですが、怪物がというよりはこの「町」が怖いんです。

 

 道端に何だかよく分からない肉片が落ちている。

 

 壁に穴が開いていて、そこから棒状のものが出入りしている。

 

 ずっと奇声をあげている怪物が佇んでいる。

 

 道がいきなり崩れている。

 

 町そのものが異形なので、「何だかよく分からない」んです。

 

 有体に言えば雰囲気が怖い。

 

 これは今まで紹介してきたホラーゲームにはなかったものです。

 

 焦燥感もない。絶望感もない。でも、なんだかぼんやりと怖い。

 

 僕はこのシリーズが大好きなんですが、特に2が好きです。

 

 ぼんやりとした恐怖感に加えて、ホラーゲームにあるまじき(?)感動的なストーリー
が魅力的です。

 

 PS4とかでまたリマスターしてくれないかなと淡い期待を抱いています。

 

 SILENT HILLSを亡くした罪は重いぞ。

 


(5)「OUT LAST」

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 Red Barrelsから2013年Steamにて配信開始されたホラーゲーム。

 

 精神病院を舞台に、フリージャーナリストを操作して狂った患者たちから逃げるゲー
ムです。

 

 今作の恐怖は「追われる」ことでしょう。

 

 主人公は一切の武器を持っておらず、取材用のビデオカメラしか所持していません。

 

 暗いところでも暗視機能を使えますが、電池を消費するのでそれの補充をする必要
もあります。

 

 その中で狂った人たちから追われ続けるのです。

 

 息つく暇もありません。

 

 さらに加えるのなら、今作は倫理観の崩壊も恐怖を助長させています。

 

 患者は男しかいないのですが、死姦してたり。

 

 わけのわからないことをつぶやく患者たちだったり。

 

 物ぶら下げてもろ画面にうつっちゃったり。

 

 この精神病院では普通の倫理観を持っていた方がおかしくなると言いたくなるよう
な雰囲気があります。

 

 僕は実際にプレイしたことは無いのですが、配信されていた映像だけ見ました。

 

 見ているだけでも怖いです。

 

 続編もリリースされたようですが、プレイする機会は...ないかもしれません。

 

 そのくらいの恐怖を感じるゲームです。

 


いくつか挙げてみましたが、それぞれホラーの軸が異なりましたね。

 

「恐怖」という一つの感情を題材にしているのに、こうもアプローチの仕方が違うの
は面白いです。

 

それだけ人間は恐怖に惹かれて、研究してきたということですね。

 

さて、このように複数のホラーゲームについて考えていると、アプローチの違い以外
にも気になる点がありました。

 

国による恐怖の傾向です。

 

次はそのことについて考えてみましょう。

 


③ホラーゲームのお国柄

 

ご紹介したゲームは、日本国内と海外のゲームとして分けると以下のようになります。

 

日本:「バイオハザード」「かまいたちの夜」「サイレントヒル
海外:「デッドスペース」「OUT LAST」

 

日本でもホラーゲームを作ると海外チックな見た目になることが多いですが、見た目
はそれでも違うところがあります。

 

恐怖の表現方法です。

 

これはゲームに限らず映画等でも感じる違いなのですが、日本と海外ではホラーの表
現が異なります。

 

海外は、所謂お化け屋敷的ホラー

 

「ここから怖いよ?何か出てくるよ?...ばーん!」

みたいな、雰囲気を盛り上げて盛り上げて最後に放出!みたいなお化け屋敷のような
ビックリ系が多いと思います。

 

先に紹介した「デッドスペース」も「OUT LAST」も

 

①怖くなりそうなシーンでBGMが鳴り出す
②突然敵が飛び出してくる
③ビックリシーンで突然大きなSEを鳴らす

等の共通点があります。

 

驚かせる、というのは簡単なようで奥が深い恐怖表現で、驚かせるために雰囲気を作っ
ておいたり1パターンにならないようにパターン作りをしたりと意外と大変なものです。

 

海外はこの驚かせる、という手法を用いたゲームが多いように感じます。

 

では、日本はどうでしょう。

 

バイオハザード」は海外を意識して作った作品なので、お化け屋敷要素が多いです
ね。

 

カラスが出てくるシーンや犬が出てくるシーン等。

 

でも「かまいたちの夜」や「サイレントヒル」は、そうではありません。

 

突然敵が出てきてビックリ!みたいなシーンはあまり無く(無いわけではないです)、
淡々と進んでいきます。

 

でも、なんだか怖い。

 

説明が難しいのですが、暗く長い廊下に座って、先にあるドアをずっと見つめている
ような
何か出てくるかもしれない、いや、もう後ろにいるのかもしれない、
そういった見えない恐怖。

 

和風ホラーなんて言葉があるように、日本のホラーは一つのジャンルとして確立して
いるんです。

 

心にジワリと入ってくる言いようのない恐怖感は、海外の作品ではあまり見られない
ものです。

 

皆さんに伝わっているか書いていて不安になります。長い廊下のくだりなんかは頑張っ
て考えてみたのですが...。


言いたいことが言えているのか分からない...。

 

簡単言えば海外と日本ではホラー表現が違うねってことです。

 

国も文化も違えば、こんな感情へのアプローチ方法にも違いが出てくるものなのです
ね。

 


④まとめ


今回書きたかったことは、ホラーゲームとはなんたるかということでした。

 

ホラーゲームとは「自分では対処が難しい事象に対面し、恐怖を体験するゲーム」
あり


「その表現方法は多彩である」ということがわかりました。

 

怖いもの見たさに皆ホラーゲームをやり、恐怖を感じる。

 

アプローチに違いはあれど、恐怖を感じるという1点ではすべてのホラーゲームは同
じであるということです。

 


最後に

 

まとめがまとめになっていませんが、そろそろ終わりにしたいと思います。

 

一つの題材でここまで語ることが出てくるものなんですね。

 

ホラーゲームが好きだった方は、より好きに。

苦手な方も何だかホラーゲームを理解した気になったかもと感じていただければ幸い
です。

 

それでは、今回はここまで。

 

長々とお付き合いくださりありがとうございました。

 

 

参考

www.capcom.co.jp

 

www.ea.com

 

www.spike-chunsoft.co.jp

 

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